2014年7月16日水曜日

キャンエコなどの活動に参加して(鹿児島大Yさん)

 土曜観察会やキャンエコの活動など里山の活動に参加された、鹿児島大のYさんの感想です。(五斗蒔だよりから)

1.学生
 関東は多くの大学が密集しており、宍塚の里山がいろいろな大学生の集結の場になっているなと感じました。今回は法政大学、筑波大学の方がいらしておりましたが、他にもHPを参照する限りたくさんの学生・組織がいらしていることと存じます。「学生や若者たちが里山で楽しむことが大切」ということに大変共感し、私ども(鹿児島大学里山生態研究会)も、今後変わらず学生が楽しみながら、少しずつ里山の良さを見つけていけたらいいなと感じました。

2.都会に里山
 鹿児島大学が鹿児島市の中心部にあり、過去には周辺の子供たちがたくさん大学の植物園に遊びに来ていたそうです。その時の遊びなどを把握して、その遊びを取り入れた活動を大学や大学周辺で行ってみたいなと思っています。大学周辺の人々を対象に聞き書きを行いたいと思っておりましたが、これに対しサークルメンバーからは「そこまでするか?」という意見もあり、サークルとして実行するかは悩んでいます。一方、宍塚ではもうすでに聞き書きを行いまとめた本があるということで、この本を参考にしつつ、近い将来聞き書きを行いたいと思います。鹿児島大学で行うことに魅力を感じているのは、まず自分が住んでいる地域に根ざして活動できることです。また、これまでの活動がレンタカーを借りて遠くの里山まで出向いているため、金銭面でも、人数的にも制限がありました。一方、中心部に近いとこれらの問題がなくなり、むしろ参加する小学生・保護者・スタッフの人数も確保できると思うのです。「新しい活動拠点として大学を利用したい」と思ったときに、聞き書きのことをお話いただき、刺激になりました。奨学金が入ったので早速本を購入してみたいと思います。

3.指示を出しすぎない、ガチガチにしすぎない
 運営面で感じたことは、臨機応変というか、指示を出しすぎないことが自主性を育て、学生・後継者が育っていくのかもしれないなと思いました。竹をバキバキと切っていくのは、学生も夢中になって活動していましたし、森林整備活動なども楽しくやるとみんな本気でやるのだなと思いました。

4.詳しく、わかりやすい
 たとえば、ため池についてですと、歴史的な成り立ちから、現在の利用、池の環境変化の理由などを詳細に調べていらっしゃるな、という印象を受けました。その上で、マニアックになりすぎず、必要な部分を非常にわかりやすく伝えている、ということを感じました。お仕事上当然のことなのかもしれませんが、私には説明力が素晴らしいものだと移りました。

5.宍塚の里山の雰囲気の感想
 人はすごく穏やかで、話しやすかったです。スタッフのみなさんもそうですし、周辺の方々も水や駐車場を提供したり、野菜の差し入れをしてくれたりと、周りも協力的だなという印象を受けました。もちろん批判的な方もいらっしゃるとは思いますが。自然は、ノシメトンボ、サラサヤンマ等初めて見るトンボ(鹿児島にもいるのかも)や、猛禽類もいるそうで、もっと深く見てみたいなと思いました。小さい頃から生き物が好きでしたので、久しぶりに生き物を見つけることへの感動が刺激されました。また、全体的に森が明るい(落葉樹の割合が高い)印象を受けました。北関東でも竹があるということは初めて知りました。歴史は、あまり深くお聞きしませんでしたが、ちょっとした足場や砂場に土器などの昔のものがあり、こんなに身近にあるのかと驚きました。

6.今後の私
 宍塚での活動に参加させていただいた直後、鹿児島のあるNPOから突然声がかかり、新しい活動を私たちが主体的にさせていただける方向に話が進んでいます。 NPOの方も「これまでの活動地だけでなく、出前で子供たちの体験活動もしてみたい」ということを思っているそうで、「聞き書き&大学での体験活動」が実現出来るかもしれません。 また、「子供を育てるだけでなく、若者が楽しみ、学び、育ちに来る場所」にしたいということで合意に至りました。これは、及川さんとの話の中で「学生が里山に入ることが大事」だと仰って下さったおかげです。当然、地域も周辺環境も違いますが、ぜひ今後も「宍塚の自然と歴史の会」を参考にさせてください。インターンなどもあればぜひご紹介よろしくお願いします。